日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第63回研究発表大会
セッションID: PC-06
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ラインアクチュエータを用いた脈・動態
大石 遊古屋 繁澤田 均
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抄録

 現在、様々な動態に使用されているアクチュエータには主に回転モータが用いられており、回転運動から変換機構を通して直線運動を取り出している。そのため、回転モータ本体とその変換機構などを含めた装置群の搭載スペースが動態の形態を制限している。   特殊合金を用いた繊維状のアクチュエータ(以下、ラインアクチュエータと呼ぶ)は直線的に収縮運動を生み出すため、回転モータに比べて変換機構を必要とせず小型・軽量なうえ、動態の形状に対する制約も少ない。また、動作音がないため静粛性にも優れている。その一方で、発生トルクは回転モータほど強くなく、動作範囲も小さい。また、導電時の抵抗熱により収縮しているため冷間時の動作性が悪いなどのデメリットもある。  本研究では、ラインアクチュエータと折りたたみから復元までの動きを用いて、電源や制御装置を搭載しながらも小型・軽量で動作効率の高い動態の提案を目的とする。  段ボール板にラインアクチュエータを組み込み、異方性を持ったブラシを用いて接地面との摩擦方向を制御することで、旋回運動を行わなくとも前後左右へと移動方向を変更できる構造を持った動態を提案できた。

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© 2016 日本デザイン学会
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