抄録
たいていの子どもは、自分の興味のあることには没頭することができる。子どもたちがおもしろい、楽しいと感じる魅力ある理科授業において、彼らは理科に没頭する。そして身近な疑問を科学的に解決しようとする。子どもたちに魅力ある授業を提供するのは教師である。そんな授業を構成し展開していく教師と、子どもたちの学習成果には密接な関係があるのではないだろうか。そんな優れた教師には共通点が何かあるのではないだろうか。これらの要素を見つけることを目的とし、授業ビデオ分析という方法を用いて、この研究を進めた。ただし魅力という言葉は抽象的であり、様々な要素が子どもたちを惹きつける。理屈で説明できないことが魅力ある授業の要素になり得ることを前提としておく。