抄録
日本の中等科学教育カリキュラムの接続を調べるため,応用科学的な教材に着目した。具体的には冶金教材を事例にして,1950年代に発行された中学校理科および高等学校化学の教科書および教師用指導書の記述内容を分析した。分析の結果,以下の2点が明らかになった。(1)1950年代に発行された,多くの中学校理科・高等学校化学教科書には,溶鉱炉の概念図や外装写真が示されていた。(2)中学校理科教科書の冶金教材は,体験活動を重視したものが多く,高等学校化学教科書の冶金教材には,冶金技術そのものの理解の深化と研究発表能力の育成をねらいとしたものがあった。