抄録
「理科嫌い」や「理科離れ」が指摘される中で理科の楽しさを体験する授業の推進が図られている。一方で、自然科学を得意とする児童・生徒の育成も高等学校を中心として進められている。本研究は理科を得意とする子どもたちを対象とした教育のあり方を追求してきた。今回は特に、韓国における科学英才学校に焦点をあて、それらのカリキュラム等の調査を行った。これらの高校では入学者選抜に工夫をこらしているとともに、自然科学に関する専門教科の学習時間を多くしたカリキュラム編成を行っていた。また4校のカリキュラムは同一ではなく、他校を意識しての差別化が図られていた。なお、それぞれの高校は卒業時の進路に大きな注意を払っており、有名大学への進学率を高めようと努力していた。