気候変動については,仮説検証型の科学的方法が適用できず,理科の枠組みで行うには困難が指摘されていた.本研究では気候変動教育における統計学的見方の重要性に着目し,新学習指導要領で拡充された数学教育における統計の扱いに関して,中学校と高等学校における検定教科書を調査した.その結果,ほとんどの教科書で気候や気候変動に関するデータが使用されていることがわかった.また,理科では平均気温の経年変化が中心となっているが,数学では平均気温の変動性に関する言及もあり,気候がより本質的に取り扱われていた.調査結果を踏まえて,理科と数学の連携強化を指摘すると共に気候変動教育を目的とした統計教材の方向性を提示する.