日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
セッションID: 1G1-A2
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発表
S霧箱の特性と課題についての一考察
-化学的な寒剤を使用して-
柚木 朋也田口 哲尾関 俊浩
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抄録

本研究は,化学的な寒剤で使用できる S 霧箱の特性とその課題について検討したものである。化学的な寒剤については,比較的容易に低温を得ることができる実用的な寒剤として,三種混合寒剤(NaCl,C2H5OH,氷)と融雪剤(MgCl2・6H2O 及び CaCl2・2H2O)の利用が有効である。S 霧箱は,β線や自然放射線を観察できる,冷却槽に置くとすぐに放射線の飛跡の観察ができる,α線の遮蔽効果やネオジウム磁石によるβ線の曲がりなどを容易に観察できるなど優れた特性をもつ。S 霧箱と化学的な寒剤を使用することにより,ドライアイスを必要とせずに手軽に安価に放射線の観察ができることが明らかになった。

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© 2016 日本科学教育学会
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