主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第44回年会
回次: 44
開催地: 兵庫教育大学
開催日: 2020/08/25 - 2020/08/27
本研究の目的は,アーギュメントの構成を阻害する要因について教師自身がどのように自覚しているのかを分析し,明らかにすることである.調査対象は,現職教員11名であった.調査対象の教員に対して90分×4時間の教師教育プログラムを実施した.プログラムは,山本・神山(2016)を参照して構成した.プログラムの事前に,アーギュメント課題を実施した.調査対象の教員は,プログラム後にその課題への自身の回答を見て,アーギュメント構成能力の問題点を自由記述式の調査用紙に記入した.対象教員は,以下のような問題点を自覚した.1点目は,問いの数に応じて,各構成要素で言及することの不十分さである.2点目は,主張に応じて証拠や理由付けを構成することの難しさである. 3点目は,定量データを適切に扱えずに証拠を省略することである.4点目は,主張や証拠に示した自然現象に関連する科学的な決まりを適切に引用できないことである.