主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第44回年会
回次: 44
開催地: 兵庫教育大学
開催日: 2020/08/25 - 2020/08/27
今日のグローバル化の下,ほとんどの学術用語は各学術団体において英語によって共有されかつ更新されている.しかし,初等・中等教育段階では多くの場合,自国語に翻訳された各国独自の基礎的な学術用語が必要である.日本においては,1990年代までは,文部省が中心となって各学術分野の用語集を編纂・刊行してきたが,現在,その事業は継承されていない.日本科学教育学会はじめ関係団体が本課題にどう取り組むかを検討する上での参考事例として,日本天文学会が2018年に公開した「インターネット天文学辞典」の維持・管理と利用状況について報告する.オンライン上の用語データベースは書籍と異なり,無料で誰でも利用でき,画像や動画の追加や高度な検索機能の付加,随時内容の更新可能など利点が多い.アクセス解析・アンケート調査等から,本辞典が高等教育のみならず次第に初等・中等教育関係者に活用されつつあることが判明した.