日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
45
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論文集
観察・実験に対する興味が「技能に関する知識」の習得に及ぼす影響―学習方略による媒介効果の検討―
*畠中 俊暉原田 勇希亀山 晃和 
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抄録

本研究は,観察・実験に対する興味が技能に関する知識の習得に及ぼす影響を,学習方略による媒介効果の視点から検討することを目的とした.仮説モデルは,興味を説明変数,学習方略を媒介変数,技能に関する知識を目的変数としたモデルであり,モデルの検証に先立ち,以下2点を分析した.1点目は,観察・実験における学習方略の因子構造を推定するための分析である.2点目は,技能に関する知識を潜在変数として推定するための分析である.この2点を分析した後,構造方程式モデリングによりパラメータの推定を行った.媒介分析の結果,ポジティブ感情と思考活性志向から問題解決方略を媒介し技能に関する知識への間接効果(β=.266[.092,.452],β=.092[.037,.192])が有意であった.この結果から,観察・実験に対する興味の“強さ”と“深さ”の両方が独立して学業達成に寄与することが示唆された.

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