主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第48回年会
回次: 48
開催地: 函館工業高等専門学校
開催日: 2024/09/13 - 2024/09/15
本稿ではPISA2025の科学コンピテンシーの中でも「現象を科学的に説明する能力」に着目し「現象の科学的な説明」の特徴を明らかにすることを目的とした.まずPISA2015とPISA2025を比較すると「さまざまな表現形式を使ってそれらの形式間で変換することができる」という項目が新たに明記されていることが明らかになった.このように,PISA2025の科学コンピテンシーは,文章のみならず様々な表現形式での説明を踏まえていることから,様々な表現形式を用いて現象を説明・予測するモデルを構築・評価・修正する能力である「モデリングコンピテンス」といくつかの共通点がみられることを指摘した.これを踏まえ「現象の科学的な説明」においては様々な表現形式によってモデルを表現したり示されたモデルを解釈して別の表現に変換したり現実のデータに合わせてモデルを修正したり評価したりすることが求められていることを指摘した.