日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
セッションID: 197
会議情報

論文集
数学的問題設定における理由の説明の活用に着目した小学校算数科「分数の加法」の授業の設計と実践
*田中 弘紀榎本 哲士稲田 伸一
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本稿では,数学的問題設定に基づく授業設計の基本枠組み(辻山ほか,2025)を援用し,小学校算数科の「分数の加法」に関する授業を構想・実践した.設計した授業は,次の4つの活動から構成した.活動1では,教師が出発点の問題「3/10+2/10の計算方法を考えよう」を提示し,児童はその解決の方法を考察した.次に活動2では,児童が分数の加法の問題を自分で設定し,活動3では児童が各自で設定した問題の解決を行った.最後に活動4では,児童が設定した問題の中に出発点の問題と同じように解決できる問題(同分母分数)を説明した.その後,同じようには解決できない問題(異分母分数)を提示することで,分数の加法では,分母に着目することが必要であることを確認した.このように,児童が数学的問題設定に取り組むことによって,分数の加法の本質的な条件「被加数と加数の単位分数が同一であること」を意識する可能性を事例的に確認した.

著者関連情報
© 2025 日本科学教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top