土壌の物理性
Online ISSN : 2435-2497
Print ISSN : 0387-6012
GNSS 干渉反射法を利用した 安価な面的土壌水分推定システムの開発
門田 直哉齊藤 忠臣 猪迫 耕二登尾 浩助藤巻 晴行森 也寸志
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2026 年 163 巻 p. 29-38

詳細
抄録
GNSS 干渉反射法(GNSS-IR)はGNSS 受信機に到達する直接波と地表反射波の干渉特性を解析し圃場スケールでの表層土壌水分の面的な推定を可能とする手法である.本研究では市販最安価帯のアンテナ· 受信機とマイクロコンピュータを組み合わせた計一万円程度の受信システムを構築し,国内の圃場においてGNSS-IR による水分測定範囲の検討と水分推定精度の評価を行った.結果として, GPS 衛星のL1 信号を利用した場合,本システムにより衛星の飛来しない北側約60 度を除く範囲の表層水分の推定が可能であることがわかった.また,干渉反射波形解析から得られた位相のずれ,振幅,反射体高さと実測土壌水分量の間にはそれぞれ相関がみられ,解析に用いる衛星の方位角を限定することで相関が向上する傾向がみられた.最も高い相関を示した位相のずれの回帰式を用いることにより,現場の土壌水分を比較的良い精度(RMSE = 0.03 m3 m−3)で推定できた.
著者関連情報
© 2026 土壌物理学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top