2025 年 11 巻 2 号 p. A_80-A_91
交差点の角地に立地する施設を右奥に見るように進入する自動車を考える.この際には必ず右折を要するため,一般的な沿道施設への進入よりも周囲の交通に大きな影響を与えうる.しかしながら,その実態はこれまで明らかになっていない.本研究では,当該の自動車が 2 つの入口を選択可能であることに着目し,その選択要因の分析を目的とする.まず,金沢市内の飲食店が立地する交差点を対象にデータの実地観測を行った.つぎに,基礎分析を行い,自車線の直進,右折および後続台数,対向車線の直進台数,信号位相の入口選択への影響を検討した.さらに,それらを変数とする入口選択モデルを推定した.その結果,右折待ち台数や直進待ち台数が経路選択に有意な影響を与えていたとともに,運転者の異質性を考慮する必要性が示唆された.