抄録
本稿では、今後、一時的な車線規制に相当する情報提供が事前に行える可能性がある情報として工事予定情報に着目し、全国の主な高速道路における道路管理者の情報提供の実態を調査して VICS(道路交通情報システム)との比較分析を実施するとともに、実際に提供された工事予定情報の特性を分析し、工事予定情報に含まれる一時的な車線規制情報の活用可能性を考察した。 分析の結果、概ね全国の高速道路において工事予定情報が提供されていること、工事予定情報は先読みの情報として VICS を補完できる可能性があること、阪神高速道路で年間約 62,000 件の情報が提供されていることなどを明らかとし、工事予定情報に含まれる一時的な車線規制情報を把握する意義および可能性を整理した。