行政資産の有効活用への動きが高まる中,公用車もまた価値ある資産として注目されている.また,車両有効活用の技術発展が進み,それらを公用車へ活用する事が期待される.しかし,公用車の自治体全数規模のデータ解析事例は存在せず,そもそも公用車利用の現状把握が進んでいない.本研究では,まず “はたらく車プロジェクト” で得たビッグデータから加古川市と藤沢市のリンクカバー率等の解析を行い,現状把握を行う.またその結果を踏まえ車両利用最適化と一元的な配車システムを考案し評価する.以上より,公用車は公共道路を日常点検するプローブカーの役割を担えると分かり,また運用最適化システムにより,例えば加古川市では公用車 117 台で行われた 1 年の業務は,最小 40 台の車両態勢で行えると分かった.最適化による公用車保有削減可能性は高い.