交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号A(研究論文)
高速道路の施策効果把握のための状態空間モデルの適用可能性に関する考察
中西 雅一前田 雅人兒玉 崇佐々木 邦明
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キーワード: 時系列解析, ETC, 高速道路
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2020 年 6 巻 2 号 p. A_226-A_234

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抄録

高速道路の新規供用や料金施策の変更等、道路交通に影響を及ぼす事象に関して、前後比較に基づき、交通量や損失時間等の指標の変化を用いて、その効果を把握することが一般的である。しかし、曜日配列が異なる影響やインシデントの影響等により、明確に前後での変化を捉えることができていない可能性がある。一方、既往研究では、時系列に観測された交通量に対して、状態空間モデルを適用し、長期的な変動、周期的な変動、短期的な変動に分類して交通特性を分析している。従って、本稿では、阪神高速道路で観測された様々な交通状況に対して、既往研究で示された時系列に観測された交通量を各変動成分に分類する手法を適用して、長期的な変動を把握することで、新規路線の供用や料金施策等による効果をより明確にすることを試み、実務での適用可能性を考察する。

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© 2020 一般社団法人 交通工学研究会
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