2020 年 6 巻 2 号 p. B_1-B_10
大地震発生時の交通管理対策に活用するため,全国で 2,130 人を対象としたインターネット調査を実施し,運転中に大地震が発生した時の運転行動意識を分析した.運転中に大地震が発生した場合,自宅から離れた人口密集市街地では,車から離れて避難すると回答した割合が30%弱であったが,それ以外の場合には,大半が運転を継続すると回答した.自宅付近で大地震に遭遇するほど,自宅に向かう割合が高くなり,自宅から遠くなるに連れて,とりあえず,行けるところまで行くといった回答の割合が高くなった.車から離れる時の路上駐車車両のエンジンキーとドアロックの措置は,交通の教則を遵守する割合はさほど高くなく,車の盗難被害を恐れているものが多く,適切な措置を認識していないものが一定数存在した.