2022 年 8 巻 4 号 p. A_61-A_69
本研究では,ドライビングシミュレータ(以下DS)を用いた模擬走行実験により,十字路よりも複雑な幾何構造の交差点における信号灯器位置の違いに対する車両挙動の比較分析を行い,適切な灯器位置検討のための知見を得た.結論として,複雑な交差点での追突のリスクのある条件下において信号切り替わり時の通過判断率がnearタイプはfarタイプよりも高く,停止位置の分析ではnearタイプの方がfarタイプよりも停止線より離れて停止するとともに,一部の複雑な交差点ではfarタイプに比べてnearタイプで停止線遵守率が向上していた.このように,nearタイプの方がfarタイプよりも安全性が向上していることを示唆する結果が得られ,複雑な交差点でより顕著であった.