脳卒中
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症例報告
MRSが鑑別診断に有効であった脳アミロイド血管症関連炎症の1例
岡村 朗健川本 行彦吉岡 宏幸村上 太郎米澤 公器金子 真弓
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2013 年 35 巻 2 号 p. 97-102

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抄録
 要旨:脳アミロイド血管症関連炎症は治療可能な脳アミロイド血管症の一亜型であり,診断を確定することが重要である.しかし画像所見は非特異的で,確定診断のためには侵襲的な脳生検が必要である.近年,非侵襲的検査としてMRSの有用性が報告されている.このたび,静脈性梗塞や神経膠腫と鑑別を要したが,MRSにより脳アミロイド血管症関連炎症を強く疑い,脳生検により確定診断した症例を経験したので報告する.症例は62歳男性.左同名半盲を主訴に受診し,頭部CTで右後頭葉皮質下に低吸収を認めた.同病変は頭部MRI T1WI低信号,T2WI高信号を呈し,造影効果を認めなかった.脳血管撮影で異常所見を認めなかった.MRSで同部位のNAA/Crは >1と正常範囲内で,Cho/Cr比も増加を認めなかった.脳アミロイド血管症関連炎症を強く疑い,脳生検術を施行し,確定診断した.MRSの所見は脳生検を行う強い根拠となった.
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© 2013 日本脳卒中学会
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