抄録
要旨:Dabigatran etexilate methanesulfonate(プラザキサ®)内服中に症候性頭蓋内出血を来した症例を報告する.症例は5 例で,いずれも非弁膜性心房細動患者で,数年間ワルファリンコントロールの後,かかりつけ医によりdabigatran へ内服変更されていた.ワルファリンコントロール中のイベントはなく,dabigatran へ変更後1~2 カ月で頭蓋内出血を来し,直接当院に搬送されていた.搬入時の血液所見に凝固異常や,顕著な異常を認めず,腎機能障害が推測された症例も1 例のみであった.1 例は死亡し,1 例は植物状態となり社会復帰した症例は1 例のみであった.初診時には服薬情報が得られないまま手術的治療を行った症例もあり,複数の経口抗凝固薬が登場した現在重要な問題である.