脳卒中
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心原性脳塞栓症の臨床的検討
頭部CT病変の大きさによる比較
泉 雅之石川 作和夫武田 明夫田中 久満間 照典
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1993 年 15 巻 3 号 p. 161-167

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抄録

心原性脳塞栓症のCT所見を分析し, さらにCT病変の大きさと, 臨床像, 背景因子との対比を行い, 大梗塞群の特徴を検討した.対象は, 過去9年間の内頸動脈系急性期心原性脳塞栓症の連続88例である.頭部CT病変の大きさの比較は梗塞指数によった.CT所見は, 辺縁が明瞭で, 圧迫所見を伴い, 血管支配域に一致した皮質を含む病変が多かった.CT病変サイズ別症例数分布は, 無病変, または小病変のものが過半数を占め, 病変が大きくなるにつれて症例数が減少した.大梗塞を有する症例に認められた背景因子としては, 収縮期, 拡張期いずれの血圧も高く, 心胸比の拡大, hematocrit, fibrinogenの増加とAPTTの短縮などであった.大梗塞例が少ない理由としては, 塞栓の早期再開通の関与が考えられた.大梗塞と関係する因子として, 脱水による血液の濃縮傾向, その結果としての凝固機能の亢進や, 高血圧による脳循環自動調節能下限値の右方偏位の可能性が考えられた.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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