脳卒中
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虚血急性期におけるニューロンのSelective vulnerabilityの検討
微小管蛋白tubulinによる免疫組織化学的研究 Part2.Hindbrain ischemia
吉峰 俊樹早川 徹山田 和雄生塩 之敬森本 一良
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1985 年 7 巻 2 号 p. 114-122

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抄録

虚血急性期, 血流非再開時のhindbrainにおけるneuronのselectiv evulnerabilityを検討するため, 同部に中等度の虚血をもたらすMongolian gerbilの脳底動脈閉塞モデル (山田, 早川ら) を用い, 10分から6時間の虚血後, 脳を摘出し, 抗tubulin血清を用いた酵素抗体法にて観察した.その結果, tubulinの免疫組織化学的反応性の変化の出現は, 第一にはvestibular nucleusや小脳Purkinje cellにおいて早期にみられるように部位により相違がみられた.第二には, vestibular nucleus内においても一部の大型のneuronがとくに早期より変化を示すように, 同一部位においてもneuronにより相違がみられた.第三には, Purkinje cellにおいてもdendriteがより早期におかされたように, 一つの細胞内においても部位により反応態度に相違がみられた.これは従来のselective vulnerabilityの概念とは若干異なったものではあるが, 虚血による神経細胞障害過程の一つを示す可能性があり, 注目すべき所見と考える.椎骨脳底動脈領域の虚血の病態については未解明の点が多いが, 本研究はその理解へのひとつのてがかりをもたらすものと考える.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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