脳卒中
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脳室出血を伴なう破裂脳動脈瘤
33剖検例の検討から
後藤 昇金子 満雄田中 敬生酒匂 裕子
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1985 年 7 巻 2 号 p. 123-128

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抄録

脳室出血を伴なう破裂脳動脈瘤の急性期死亡例を中心に33剖検脳の検討を行ない, 脳室出血と脳動脈瘤破裂との間の関連を調べた.脳室への穿破のない, 第4脳室外側口と正中口からの逆流によるものが13例にみられ, 他の20例には脳室穿破を認めた.全脳室の鋳型状の血腫例のほとんどは脳室への穿破例であった.クモ膜下腔と脳室のそれぞれ出血量の間には関連がなく, テント切痕ヘルニヤの所見は全般的に軽度であった.脳の重量は平均値で5~10%程度の増加を示し, 鋳型状血腫形成例の脳全体の体積は平均993.2cm3であり, 他のテント上病変例など41例と比較しても顕著な増加ではない.そのうち鋳型血腫量は平均で78.3cm3, 全脳体積に対して平均7.9%を占め, 正常脳室体積比率の2倍弱であり, クモ膜下出血に加えて脳の圧迫の要因のひとつと考えられた.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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