脳卒中
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原因不明のくも膜下出血症例の予後と対策
鈴木 晋介桜井 芳明小川 彰嘉山 孝正
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1985 年 7 巻 2 号 p. 136-141

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抄録

1978年4月により1983年6月までの5年3ヵ月間に当科に収容されたくも膜下出血 (SAH) 症例611例のうち, 2回以上のfour ressel cerebral argiography及びその他の検索にても原因不明と診断された症例は26例 (4.3%) であり, これまでの諸家の報告に比し, 極めて低率であった.
これらの26例に対し発症5ヵ月より67ヵ月後, 平均36ヵ月後の時点で追跡予後調査を行ったが, 少なくとも全例が生存しており, その中1例が詳細不明, 他の1例が癌末期の為寝たきりであった以外は再発なく, 社会復帰しており予後良好であった.CTにて明らかなSAHを証明された11例中, 寝たきりの1例を除く10例に追跡脳血管写を施行, その中1例に動脈瘤が発見され根治術施行, 事無きを得た.原因が厳格に検索され原因不明と診断されたものは良後良好と言えるが, CTにて明らかなSAHが証明される様な原因不明例での長期にわたる脳血管写によるfollow-upは必要であると思われた.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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