日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
馬蹄腎を合併した腹部大動脈瘤の 1 例
― 術前検査としてのMSCTの有用性 ―
眞岸 克明和泉 裕一清水 紀之内田 大貴
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2007 年 16 巻 7 号 p. 795-798

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抄録
症例は68歳男性.上腹部痛で前医受診時に腹部エコー検査にて最大径47mmの腹部大動脈瘤を認め当科紹介となった.術前MSCTでは,腹部大動脈瘤と馬蹄腎ならびに大動脈分岐部に異常腎動脈(accessory renal artery)を認めた.同時に撮像時間をずらして尿管の撮影も行った.手術は経腹膜経路で行い,腎峡部は離断せずに動脈瘤切除を行った.異常腎動脈は大動脈分岐部から腎峡部へ分岐していた.左側総腸骨動脈は正常であったため,大動脈末梢切断端と右総腸骨動脈を縫合閉鎖し左総腸骨動脈へ人工血管でバイパスすることで,異常腎動脈は逆行性に血液が還流する術式とした.本疾患では,動脈瘤と腎尿管の位置関係が重要であるが,MSCTはそれらを同時,多角的に評価でき,術前評価として有用であった.
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