日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療後のエンドリークに対してZenith® デバイスを使用した 1 例
大堀 俊介栗本 義彦伊藤 寿朗馬場 俊雄川原田 修義樋上 哲哉
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ジャーナル オープンアクセス

2008 年 17 巻 7 号 p. 677-680

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抄録
症例は73歳男性.腹部大動脈瘤に対して69歳時に自作ステントグラフトによる治療を受け,術後エンドリークを認めず外来フォローされていた.経過観察中にステントグラフト末梢側よりエンドリークが認められるようになり経過にて腹部大動脈瘤の最大径が70mmに拡大してきたため再治療が必要と判断された.しかし,在宅酸素療法中であり全身麻酔による通常手術は困難と判断し再血管内治療を選択した.前回留置された自作ステントグラフトの中枢側が腎動脈直下に存在しているため中枢側がベアステントになっているゼニスグラフトを使用することとした.術中,術後とも再ステントグラフト治療に伴う合併症を認めず経過良好で退院した.調べ得る限りでは自作ステントグラフト内挿術後の再治療に対してゼニスグラフトを使用した報告はなく,良好な結果を得たので報告する.
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