限られた期間のごくわずかな膜濾過データで求まるファウリング指標から, 濾過の全挙動を推算する手法を提案する。閉塞濾過理論に基づき, 膜閉塞特性とファウリング指標FMI (Fouling Mechanism Index) との関係を明らかにすることで, 濾過挙動の推算に必要となる閉塞特性値を求める方法を確立した。定圧条件の膜濾過における, 濾過速度および濾液量の経時変化を推算したところ, 膜の初期特性と閉塞特性に基づく計算値は実験値の挙動を概ね表していた。本手法は, 試料の濃度や分離膜の種類といった濾過条件, および膜の目詰まりやケークの形成といったファウリング機構によらず広く適用可能なことも確認された。したがって, 実際の膜処理条件に合わせて, 濾過試験を限られた時間で行い, 膜特性とFMIを求めることで, 膜洗浄や膜交換の時期の決定にも繋がる濾過挙動の推算値を得ることができる。