Journal of Veterinary Medical Science
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スルファジメトキシンのブロイラー皮膚残留
高橋 雄二Said Ahmed Abdu橋爪 昌美城戸 靖雅
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1991 年 53 巻 1 号 p. 33-36

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抄録

スルファジメトキシン (SDMX) のブロイラー皮膚残留性を検討した. SDMXをブロイラーに1,000ppmの濃度で5日間, 飲水添加投与したところ, SDMXの皮膚からの消失は他の組織および血漿より著しく遅かった. この結果は単回強制経口投与試験 (投与量 : 200mg/kg) においても再現された. 飲水添加投与試験において, 外部と遮蔽した皮膚と無処置の皮膚間のSDMX残留濃度を比較したところ, 有意差は認められなかった. よって, 皮膚中のSDMX残留は飲水, 糞または尿中のSDMXが皮膚に付着して生じたのではないと考えられた. 更に, 静脈内投与 (投与量 : 30mg/kg) 後の胸部, 背部および脚部の皮膚間のSDMX濃度に有意差は認められなかったことから, SDMXは全身の皮膚に均一に分布すると考えられた.

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