抄録
スナネズミとマウスの間では, 腸Peyer板(PP)の分布と微細形態学に差異がみとめられた. スナネズミのPPは十二指腸から回腸にわたってほぼ平等に分布していたが, マウスでは回腸下部でより密な分布がみられた. スナネズミのPP総数は少ないが各PPのリンパ濾胞数はマウスのそれよりかなり多く, 濾胞総数はマウスより多かった. 電顕観察では, スナネズミのPPドームを被う上皮細胞には, 微絨毛の短いものと長いものの2種類が存在したが, マウスでは中間的な長さの微絨毛を有する上皮細胞で均一に被われていた. スナネズミのドーム吸収上皮細胞の一部は, マウスにおける低分化陰窩細胞に類似の形態を示し, 未熟なM細胞である可能性が示唆された.