Journal of Veterinary Medical Science
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カイコ中に発現させた組換えハンタウイルス核蛋白を抗原としたウェスタンブロッティング(WB)法の人血清における血清学的確定診断への応用
吉松 組子有川 二郎李 紅苅和 宏明橋本 信夫
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1996 年 58 巻 1 号 p. 71-74

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抄録

患者血清中の抗体検出率を指標とした場合のWB法の感度は, 間接蛍光抗体法とほぼ同等で, Hantaan, Seoul, Puumalaのいずれの血清型ウイルス感染例も広く検出可能であった. 間接蛍光抗体法では陰性血清群(244例)の9例が偽陽性例であったがWB法では一例も反応例が認められず, 高特異性であった. また, 原因不明熱性患者の確定診断にも有効であり, 本法は間接蛍光抗体法でスクリーニングした後の確定診断法として有効と考えられた.

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