化学と教育
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論文
脂肪族アルデヒドによるフェーリング液の還元
—分子構造と反応性との関係—
歌川 晶子後飯塚 由香里桂田 和子井上 正之
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2022 年 70 巻 4 号 p. 210-213

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抄録

炭素原子数が3~6の脂肪族アルデヒドによるフェーリング液の還元の反応性を,生成した酸化銅(I)の質量の大小により調べた。また,ホルミル基の水和により生じる水和型の割合を1H-NMRにより求め,反応性との相関を調べた。その結果,炭素原子数の増加やホルミル基近傍の立体障害によって反応性が低下すること,水和型の割合と反応性に相関があることがわかった。さらに,フェーリング液の還元がアルデヒドの検出法として適切かどうかを考察した。

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© 2022 公益社団法人 日本化学会
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