化学と教育
Online ISSN : 2424-1830
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70 巻, 4 号
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化学教育 徒然草
ヘッドライン 市民として必要な基礎・基本の化学ⅩⅥ 児童・生徒・学生の「わからない」をどう教えているか
実験の広場
ビギナーのための実験マニュアル
化学クラブただ今実験中!
新・講座:いまさら聞けない分析機器 Part 3
  • 山田 道夫
    2022 年 70 巻 4 号 p. 180-185
    発行日: 2022/04/20
    公開日: 2023/04/01
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    今日では有機化合物の種類・構造を調べるのに種々の機器分析が多用されている。なかでも核磁気共鳴分光装置と質量分析計は化学者にとって構造解析に欠かせない必須の分析機器である。ここでは核磁気共鳴分光法と質量分析法を用いた有機化合物の構造決定の基本的な原理と概略を紹介する。

  • 笹川 拡明
    2022 年 70 巻 4 号 p. 186-189
    発行日: 2022/04/20
    公開日: 2023/04/01
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    NMR(核磁気共鳴)分光法は,19世紀終わりから20世紀初頭の量子力学の発展に伴って発見・実現されてきた手法である。そのため,他の分析手法と比較して,その発展には多くのノーベル賞科学者らが寄与している装置となっている。現在においても性能の改善や新しい手法が次々世に出ている装置であり,今後ますます発展していく手法と思われる。NMRは基本原理の難解さや応用の多様性のため,他の分光法よりも理解しづらいものと一般には思われている。また,その得られる情報が多岐にわたるということもあり,たとえ原理を理解していても難しく感じる要素は多い。ここではNMRで観測される個々の現象についてはあまり深入りせず,装置の概要や実用例を示すことで,NMRで何ができるのかについて紹介することにした。この文章がNMR分光器に興味をもつきっかけになれば幸いである。

  • 柚木山 学
    2022 年 70 巻 4 号 p. 190-195
    発行日: 2022/04/20
    公開日: 2023/04/01
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    化学分析は,環境汚染物質の計測や食品中の栄養成分分析,医薬品の品質管理等多岐にわたり活用されており,その手法の一つとして質量分析法がある。近年,高耐圧高速デバイスの実用化およびコンピュータの計算処理能力の向上により高速動作,多数の分析データの高速処理が可能となり,分析ラボにおいて,作業者にとって身近な分析機器となりつつある。しかし,質量分析装置において,試料はどの様に処理され,分析データが得られるのか,その仕組みはブラックボックス化している。そこで,本編では質量分析の原理から応用データまでを紹介する。

産学連携企画「こんな『研究と教育』が面白い」:感性の化学
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論文
  • —ろ紙への塗布による空気酸化の加速—
    河野 桃代, 吉富 勇人, 下川 恵輔, 松岡 雅忠
    2022 年 70 巻 4 号 p. 206-209
    発行日: 2022/04/20
    公開日: 2023/04/01
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    油脂の空気酸化は一般に長時間を要する。筆者らは,油脂をろ紙に塗布することで,空気酸化が加速されるだけでなく,少量の油脂でその酸化状態を容易に評価できることを見出した。この結果をもとに,油脂の酸化を食品の風味の劣化と関連付けさせることを目標とする授業実践を行った。連続する2日間(もしくは中二日程度)で実施できる点,および,生徒になじみのあるヨウ素の酸化還元滴定をもとに酸化の度合いを評価できることは実践の上での利点と考えられる。

  • —分子構造と反応性との関係—
    歌川 晶子, 後飯塚 由香里, 桂田 和子, 井上 正之
    2022 年 70 巻 4 号 p. 210-213
    発行日: 2022/04/20
    公開日: 2023/04/01
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    炭素原子数が3~6の脂肪族アルデヒドによるフェーリング液の還元の反応性を,生成した酸化銅(I)の質量の大小により調べた。また,ホルミル基の水和により生じる水和型の割合を1H-NMRにより求め,反応性との相関を調べた。その結果,炭素原子数の増加やホルミル基近傍の立体障害によって反応性が低下すること,水和型の割合と反応性に相関があることがわかった。さらに,フェーリング液の還元がアルデヒドの検出法として適切かどうかを考察した。

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