2022 年 63 巻 7 号 p. 305-318
MRI(magnetic resonance imaging)は医療被曝がなく,慢性肝疾患(CLD)の診療に広く活用されている.しかしMRIがサルコペニアの評価に用いられることは殆どない.我々はMRE(magnetic resonance elastography)を施行したCLD 539例において,MRI画像での上腸間膜動脈レベルの傍脊椎筋面積測定から,アジア人におけるサルコペニアの診断基準を新たに作成した.CLDでは新基準によるサルコペニアの頻度は25%となり,多変量解析では年齢,BMI,Alb,高度線維化(F3以上)が独立した関連因子だった.さらに肝硬変では新基準のサルコペニアが肝予備能とは独立した予後因子となった.サルコペニア診断における肝臓MRIの活用は有用であり,将来性の高い評価法となる可能性が示された.