抄録
断裂腱板が大きく内側に引き込まれた症例に対し,骨頭軟骨を新鮮化し腱付着部の内側化(Medialization)を行う事で腱板修復術を行った症例(Medialization群)とMedializationを行ってもフットプリントを覆う事が出来なかった症例で腱板部分修復術を行った症例(Partial群)の臨床成績を比較検討した.JOAスコアは術前と術後6か月においてPartial群で有意に低かったが,術後1年では2群間において有意差を認めなかった.自動肩関節可動域は術前の前方挙上がPartial群で有意に小さかったが,術後は2群間において有意差を認めなかった.術前のGoutallier分類Grade3, 4の割合は2群間において有意差を認めなかった.また再断裂率は2群間において有意差なく両群とも短期的には臨床成績は良好であった.腱板部分修復術に比べ,Medializationを行いフットプリントを覆う事のメリットは短期的には明らかではなかったが,長期的な経過観察が必要と思われた.