The KeMCo Review
Online ISSN : 2758-7452
Print ISSN : 2758-7444
特集論文
対話型ワークショップにより博物館価値を発見・評価するフレームワークの開発
鳥谷 真佐子阿児 雄之野口 淳
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 2 巻 p. 48-62

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抄録
博物館の評価は、来館者数、博物館活動の質、経営効率などに焦点が当てられてきた。しかし、各博物館はそれぞれ独自のミッションを持っており、来館者,地域住民,自治体などのステークホルダーからの要求もさまざまである。従って、各博物館の価値は、それぞれのミッションや博物館を取り巻く環境を考慮した上で、独自の評価項目により評価されなければならない。われわれは、文化、教育、学術、経済など多角的に各博物館の価値を測定するために、システムズエンジニアリングのアプローチを用いた評価フレームワー クの開発を試み、ステークホルダー、ミッション、活動の関係性を構造的に示した。中小の博物館4館の協力を得て、フレームワークの有効性を検証した結果、博物館のミッションや価値を考慮し、定性的・定量的な評価項目を新規かつ効率的に開発できることがわかった。また、博物館の存在意義についての議論や再考を参加者らに促す効果も認められた。
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