抄録
β位のケイ素基はカチオンを強く安定化し、そのソルボリシスはC叉はH体に比べて約1012倍の加速効果が観測されている。この様なβ-ケイ素効果は、ケイ素-炭素σ結合と反応中心のσ-π超共役による安定化叉はケイ素が橋架け構造のいずれかにより説明されているが、現在のところその判別は明確ではない。そこで我々は、Si基上にアリール基を持つ種々のβ-ケイ素化合、2-(ジメチルフェニルシリル)エチル誘導体を取り上げ、60 % 水性エタノール中、50°Cでのソルボリシス速度に及ぼすフェニル基の置換基効果を湯川-都野式を用いて解析した。得られたρ値と側鎖の構造変化との関係に基づいてβ-ケイ素のカチオン安定化機構の判別について議論する。