2025 年 75 巻 4 号 p. 359-366
目 的:本研究は,新任保健師育成に際して中堅保健師が行う相談とその頻度に着目し,実践能力との関連を明らかにすることを目的とした.
対象と方法:新任保健師の指導経験を有する中堅保健師を対象に,無記名質問紙調査を実施した.調査項目の回答を単純集計した上で,実践能力尺度を従属変数,相談内容別の相談頻度を独立変数とし「高群」「低群」の2群に分類してt検定を行った.
結 果:新任保健師育成に関する主な相談相手は先輩保健師,直属の上司保健師であった.18項目の相談内容のうち15項目において,相談頻度が高群は低群に比べて実践能力得点が有意に高かった.
結 語:中堅保健師は,新任保健師の能力や状況に応じた支援を行うために,経験豊富な他者に相談していた.相談頻度が高いと保健師に必要な実践能力も向上する可能性がある.相談しやすい職場風土の醸成が重要である.