抄録
南極で採取された11個のユレイライト隕石の研磨薄片の反射顕微鏡写真を撮影し,その中に含まれるグラファイト結晶の形態とその含有量をパーソナルコンピュータ上の画像解析ソフトを用いて解析した. ユレイライト中のグラファイト結晶には葉片状の形態を示すものとアメーバー状のものが認められ,これらの形態は,アスペクト比やフラクタル次数の違いとして区別することが出来る.鉄に富むカンラン石を含むユレイライト中のグラファイトは葉片状を示し,Mgに富むものではアメーバー状の形態を示す.グラファイトの含有量比はカンラン石中のMgの増加に伴い減少するが,葉片状の形態を示すものとアメーバー状の形態を示すものでは,グラファイト含有量比_-_カンラン石のMg量プロットにおいて異なった線上にプロットされる.これより,ユレイライト中のグラファイトはカンラン石などと共に生成し,カンラン石の鉄含有量に影響を及ぼしたことが明らかとなった.