定植直後および株養成期間中におけるニラ株元への温水かん注のロビンネダニに対する防除効果を明らかにするため試験を実施した。定植直後におけるかん水チューブによる側面処理では,無処理と比較して有意な防除効果が認められなかった。株養成期間中における株直上からの温水処理では,薬剤による慣行防除および無処理区と比較して有意な防除効果が認められた。また,捨て刈り時における温水処理がニラに与える影響を調査したところ,温水処理後1回目の収穫が13日遅延し,葉長が短くなる傾向が認められたが,その後の生育には特に問題がなかった。捨て刈り時の温水処理のニラに対する影響は小さいと考えられた。このことから,ニラの株養成期間中の株直上からの温水処理はロビンネダニに対する物理的防除法として有効であることが示唆された。