2023 年 70 巻 p. 61-64
イネ縞葉枯病の被害解析を行い,前年のイネ縞葉枯病発病株率またはヒメトビウンカのイネ縞葉枯病ウイルス保毒率に基づく要防除水準を策定した。水稲栽培の粗収益に対する薬剤費の割合から経済的被害許容水準を収量の1.5%とした。9月上旬~中旬のイネ縞葉枯病の発病株率約24%以上で減収率が経済的被害許容水準を超えると考えられた。ロジスティック回帰分析により経済的被害許容水準を超える被害発生確率が50%となる前年の8月下旬のイネ縞葉枯病発病株率または8月下旬~9月上旬のヒメトビウンカ保毒虫率を推定したところ,それぞれ約30%及び約10%となった。以上から,長野県におけるイネ縞葉枯病の要防除水準を前年の登熟中期頃のイネ縞葉枯病発病株率30%またはヒメトビウンカ保毒虫率10%に設定した。