2020 年 40 巻 1 号 p. 19-30
企業は,サービス・エンカウンターにおいて,しばしば,個々の消費者の好みを察知し,その好みに合わせて自身が提供する財の中から幾つかをピックアップしてみせるというオススメのパーソナライゼーションを行う。一般に,サービスにおけるパーソナライゼーションは,好ましい結果に帰着すると主張されているが,他方,オススメという従業員サービスに限るとき,それは一部の消費者に対して好ましくないと主張する研究もある。本論は,消費者の専門性およびパーソナライズされたオススメを構成する財の種類を,オススメのパーソナライゼーションに対する評価を決定する要因として仮説化し,それらの仮説に対して実証分析を行う。分析の結果に基づいて,本論は,消費者の専門性が高い場合と低い場合それぞれにおいて,いかなる財の種類をオススメすることが有効であるかを示唆する。