計量国語学
Online ISSN : 2433-0302
Print ISSN : 0453-4611
論文B
叙述語から見た平安鎌倉時代の文学作品の文体類型
大川 孔明
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2020 年 32 巻 6 号 p. 331-345

詳細
抄録

本稿では,叙述語を指標に,多変量解析(コレスポンデンス分析,クラスター分析)を用いて平安鎌倉時代の文学作品の文体類型がどのように位置づけられるのかについて検討した.その結果,平安鎌倉時代の文学作品の文体は,物語日記-和文体型,物語日記-漢文訓読文寄りの文体型,紀行文和歌集型,強紀行文和歌集型の4類型に分けられることが明らかになった.さらに,和漢の対立が語彙選択に最も大きく寄与し,次いでジャンル文体が影響することが示された.また,物語日記-和文体型の叙述語がその他の類型と比較して格段に豊富であることも明らかになった.くわえて,所謂「特有語」でなくとも,多くの語に文体的特徴が反映されていることが示された.

著者関連情報
© 計量国語学会
前の記事 次の記事
feedback
Top