粉砕
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〈解説〉
化粧品製剤におけるナノ粒子の活用
―DDS機能を有する生体適合性PLGAナノ粒子の実用例を中心に―
杉井 祐太鈴木 貴弘笹井 愛子辻本 広行
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 63 巻 p. 61-66

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抄録

機能性化粧品では皮膚や毛穴への有効成分の浸透性向上の観点からいくつかのナノDDS(Drug Delivery System)技術が活用されており,リン脂質分子からなるリポソームなどが代表例である。当社では岐阜薬科大学川嶋教授らが開発した生体適合性,生体内吸収性原料の乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)を用いたナノ粒子技術に着目し,2004年より機能性化粧品への応用を開始した。PLGAナノ粒子の特長は①角質層・毛穴への浸透性と②内包成分の徐放化であり,これらを活かした高機能性化粧品の提案を続けている。

本報では毛穴内部に問題を抱えるニキビなどの肌トラブルや,頭髪・まつ毛の育毛に対するPLGAナノ粒子の有効性の検証例を紹介する。

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