2021 年 64 巻 p. 28-34
粉体材料が用いられる様々な応用分野において,原料粉体の粒度および粒子径分布の形状は,最終製品の特性に大きな影響を与える。そのため,回転ロータを用いた分級機による空気分級操作は,長年にわたって,粉体プロセスにおいて高度な分級プロセスとして利用されている。しかしながら,装置内で生じているミクロな現象は,現在も十分には解明されておらず,重要な研究課題となっている。実際には,次の3つの傾向が現在重要となっている。それらは,微粉に対する関心が強くなっていること,要求される品質を保証する粒子径分布の調整が重要となっていること,日用品の製造において特に重要な分級プロセスの比動力消費量の減少に配慮すること,である。