2023 年 66 巻 p. 3-12
粒子集合体である粉体の構造制御は,材料の品質向上のみならず,材料の高機能化にも極めて重要である。そこで本稿では,これらの構造制御の基礎となる二つの事例について具体的に紹介する。まず,粉体を構成する粒子集合体の構造制御においては,不均質構造制御による材料特性向上に向けた取り組みについて紹介する。次に微粒子の構造制御においては,粒子複合化を主とした微粒子の高機能化の事例について説明するとともに,複合粒子集合体としての粉体の構造制御による材料の品質や機能性向上に向けた応用事例を紹介する。