2026 年 44 巻 2 号 p. 97-101
X線CTの画像再構成では,メタルアーチファクトの発生が課題である.本研究では物理現象をより忠実に考慮するため,数理モデルベースのアプローチを主軸とした.特に,逐次近似画像再構成法で従来使用されているX線強度の対数スケールでのコスト関数に代わって,X 線強度に線形なコスト関数で画像再構成をすることでアーチファクト低減を試みた.結果,三次元コーンビーム投影の人工投影データ,および金属被写体に対する実投影データを用いた実験で従来のメタルアーチファクトの特徴が現れにくくなる効果を確認した.一方で,収束を保証した高速な最適化アルゴリズムの開発が課題である.