2012 年 24 巻 1 号 p. 34-39
川岸周辺の籠型護岸用の線材として開発された「IR被覆鉄線」は,亜鉛めっき鉄線3種に接着性樹脂を塗布し,アイオノマー樹脂を押出し被覆したものである.IR被覆鉄線の耐久性についてWS-A(サンシャインウエザメータ)試験とSUV(メタルハライドランプ)試験との促進特性をアイオノマー樹脂で比較した.試験に当たっては、事前試験で促進速度が12倍であったため,これを仮定条件としてSUV試験625時間およびWS-A試験7,500時間を実施後,引張強さ減少率,引張伸び減少率およびIRスペクトルにおけるC=O吸収を測定して耐久性評価試験を行った.結論として,アイオノマー樹脂におけるSUV試験は,WS-A試験の20倍以上であることが確認できた.