日本きのこ学会誌
Online ISSN : 2432-7069
Print ISSN : 1348-7388
食用担子菌Grifola gargal液体培養でのベンズアルデヒドおよびエルゴチオネイン生成におけるソバ焼酎粕の利用
原田 栄津子永冨 文子雉子谷 佳男目黒 貞利上米良 壽誕
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2014 年 21 巻 4 号 p. 165-171

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抄録
栄養添加物としてソバ焼酎粕(SDW)を液体培地に添加した際のGrifola gargal菌糸体のベンズアルデヒド(BAH)生成に及ぼす影響を酵母エキスおよびポリペプトンと比較検討した.蒸留水で10倍希釈したSDW水溶液と,酵母エキスおよびポリペプトンの両方を置き換えた場合,G. gargalの菌糸体量とBAH生成量は,PGY培地(ポリペプトン,酵母エキス,およびグルコース)と比較してそれぞれ3倍量と2倍量に増加した.ただし,SDWに1%グルコースを添加することがBAH生成にとって必要であった.BAH生成にとって最適な培地(SDW+1% glucose)での菌糸体あたりのエルゴチオネイン(EGT)量はほぼ,PGY培地と変わらない値であったが,液体培地あたりの菌糸体量が増加しているため,培地あたりのEGT生産量は3倍に増加した.これらの結果から,G. gargalの液体培養でのBAHおよびEGT生成において,SDWは合理的で優れた栄養添加物であることがわかった.
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2014 日本きのこ学会
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