抄録
外生菌根菌を接種する単純で容易な方法である胞子ビーズ法について記述する.ショウロの担子胞子をアルギン酸ナトリウム水溶液に分散させて塩化カルシウムによりビーズ状に凝固させ,培土に混和してクロマツのコンテナ苗に添加・接種した.接種材料としては,2014年に採取したショウロの子実体を摩砕した高密度胞子懸濁液をアルギン酸ナトリウム水溶液に加えて,塩化カルシウム溶液に滴下して胞子ビーズとしたものを使用した.コンテナ苗の根鉢表面に接種しコンテナあたりの胞子密度を6 × 104個として育成した1年生クロマツ苗83個体は,5ヶ月後にすべて菌根化した.2015年に播種時に胞子ビーズを混和して直接播種した80本でも同等の結果を得た.これらの方法で作成して津波被災海岸林に植栽したショウロ接種苗の周囲には3ないし4年後にショウロの子実体が発生した.