日本きのこ学会誌
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ササクレヒトヨタケCoprinus comatus子実体に係る 破断強度及び色の収穫後経時変化について
苔庵 泰志
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2024 年 32 巻 03 号 p. 138-143

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抄録
本研究では,収穫後に劣化の早いササクレヒトヨタケの流通に適した保存法を明らかにするため,収穫後の鮮度の経時的変化を評価した.生子実体の保存中の評価は,破断強度,色(明度:L*)の経時的変化を,レトルト加工時の長期保存(4ヶ月)後の変化は,破断強度を指標とした.収穫直後の生子実体と比較した収穫後の明度の減少割合は,それぞれ10℃MA包装,25℃MA包装,25℃ラップ掛け(MA包装は10日目,ラップ掛けは3日目)保存において3.13 ± 0.08%,10.46 ± 0.08%及び60.39 ± 0.16%(n = 5,平均値±標準誤差)となり,10℃MA保存が優位に優れていた.レトルト加工品での破断強度は,加工直後が10.8 ± 1.18 N(n = 10,平均値±標準誤差)であるのに対して4ヶ月保存後では,10℃包装,30℃包装でそれぞれ12.9 ± 0.64 N,13.2 ± 0.34 Nとなった.従って,レトルト加工品の破断強度の温度に依存した経時変化は,著しい劣化は認められなかった.
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2024 日本きのこ学会
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